Reiko Ichihara(Japan)
響き合う東西詩人:詩的対話「母の二重奏」オドヴェイグ・クライヴ&市原礼子
Western-Eastern Poets in Sympathy: Poetic Dialogue "Duet of Mothers" Odveig Klyve & Reiko Ichihara
Duet of Mothers 母の二重奏
フラクタル
フラクタルを探しなさい!
詩の女神の啓示
フラクタルって何?
みんなが持っている
心のギザギザ
切れ込み
ずっと
目を背けてきたのに
よりによって
怖くて
見ることができない
弱い心のしでかしたこと
均(なら)して
可もなく
不可もなしの
毎日を生きるわたし
不規則な感情
予測できない後悔
詩の女神は核心を追って
さらにいばらの道を進む
その後ろ姿こそ
フラクタルそのもの
いつのまにか
あとを追っている
Fractal
Look for a fractal!
It was the revelation of the Muse of Poetry
What is a fractal?
Everyone has it
Zigzag at the heart
The notch
I have been
looked away
Of all things
After I'm afraid
to see a thing
That my weak heart have done
Each and everyday
No bad
No good
I live through
Irregular feelings
no predicted regrets
Muse of Poetry run after a core
She advances more thorny way.
The back is
a fractal, itself
All too soon.
I'm running after the back.
Reiko Ichihara (Japan)
Poet, Born in 1950 (Ehime prefecture). Graduated from Kitasato University, School of Phamacy.
Membership: Japan Poets Club, Kansai Poets Association, Japan Universal Poets Association, Poetry Magazin "Rivière""Gunkei"
Publication: "Ai no tani" (Valley of Love" (Shiga Kobo, 2013),"Subete wa ippiki no neko kara hajimatta." (Everything has started from one cat."(Soyosha, 2018), "Hanashite okitai" (I'd like to speak to all)(in print, 2019), "Duet of Mothers-Haha no Nijuso" co-authored with Odveig Klyve.(2019)
市原礼子
詩人。1950年愛媛県生まれ。北里大学薬学部卒。
所属:日本詩人クラブ 関西詩人協会 日本国際詩人協会
詩誌「リヴィエール」 文芸誌「群系」
主な著書:
第一詩集『愛の谷』(詩画工房2013年)、詩文集『すべては一匹の猫からはじまった』(双陽社2018年)。
第二詩集『話しておきたい』2019年に発刊予定。
日英バイルンガル詩集『母の二重奏』ノルウェー詩人オドヴェグ・クリーヴと共著。(日本国際詩人協会2019年)
著者のことば:東京で結婚、夫の転勤に伴い、仙台、埼玉、大阪と転居する。その間に、安西均、荒川洋治、青木はるみの現代詩教室に参加。詩は学生時代に書き始めたが、中断する時期もありました。この度のJUNPAの、「母の二重奏」の企画に参加させていただいたことは、思いがけない喜びです。おかげで、自分の書いている詩のテーマを振り返ることができました。このうえは、デュエットのお相手、オドヴェイグ・クリーヴさんの素晴らしい詩と響き合うことができれば、いうことありません。私のつたない詩に新しい光が射すようです。編集、翻訳のすべてをしていただいた、天橋編集室に感謝いたします。